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共同売店[ 公民館的な拠点 ]に行ってきました

共同売店[ 公民館的な拠点 ]に行ってきました

小林さん・山田さん(愛と希望の共同売店プロジェクト


支え合う暮らしを体現する、沖縄の共同売店

共同売店とは、沖縄で100年以上も前に生まれた相互扶助の仕組み。

売店といっても、単なるお店ではなく、

住民同士が資金を出し合って運営する地域のためのお店です。

わたしたちは、そこに愛と希望を見出して、

2018年11月に「愛と希望の共同売店プロジェクト」を立ち上げました。

「沖縄にある共同売店がつづくこと」「共同売店の知恵を必要とする場所へ広めること」を目指して、

その魅力や役割を伝えて行きたいなと考えています。

先日、ミギードさんや南さん、西山さんが進めていらっしゃる

エジプトの公民館に集う方々に、わたしたちの活動をオンラインで紹介する機会をいただきました。


愛着も危機感も

共同売店の魅力って、それはもうたくさんあります。

共同売店の佇まいももちろん、共同売店に行き交う人たちやそこで生まれるエピソードも愛おしいものばかり。

その土地や人の文化や歴史といったものへの愛着もありつつ、

集落や村など、その場所での暮らしを維持していけるだろうか、

長い歴史の中で文化や暮らしを支えてきた共同売店が存続できるだろうか、

といった危機感もあったりします。

でも、そんな入り混じる愛着や危機感が、

知恵や協力を育んだりする側面もあると考えているんですよね。

そんな含みや幅も持ちながら、

共同売店の魅力をお伝えしていきたいなと考えているので、

ぜひ、わたしたちのプロジェクトのwebサイトや

共同売店を応援するために制作し販売している冊子もご覧いただけると嬉しいです。


共同売店の魅力

かつては、200店舗ほどあった共同売店は、

世の中が便利になっていく一方で、その半数以上はお店を閉じているのが現状です。

それでも、車が運転できないおじいおばあのため、買い物が不便な地域の方のため、

ぎりぎりのなかで、たくましく営業が維持されています。

そして、お買い物をするだけの単なるお店ではなく、

そこにはさまざな可能性や役割があるからこそ、

今の時代だからこそ学べる点がたくさんあると考えています。

例えば、

集落の生活習慣ならではの商品が並んでいるので、その土地の独自性を垣間見れますし、

そんな生活様式を維持するのに一役かっています。

また、ほとんどの共同売店にはベンチやテレビがあって、ユンタク(おしゃべり)する環境があります。

自然と人や情報が集まるので、地域にとってリビングのような場所でもありますし、

見守り合いの福祉的な役割も果たします。

なにより、個々の顔が見える関係性なので、

画一的なサービスやマニュアル化された対応とは違い、

距離感の近い、あたたかなコミュニケーションがうまれます。

たとえば、買い物代行などのサービスもあるし、私たちも実際におじいおばあに頼まれておつかいにいくこともあるけど、

おじいおばあからは、申し訳ない、面倒かけたくない、という反応があることも。

やつぱり、お世話をされる存在でいるよりも、

共同売店を利用することで、自分でできることをする、まだまだやれると思えるんじゃないかなぁ。


共同売店と公民館

でも、そんな人と人との距離感の近さにはむずかしさもあって、そこで働く人の力量が求められるんです。

以前お話を聞いた方は、

「ひろめた方が良いうわさはひろめるけど、留めておいた方が良いことは心にしまっておく」

といったことを話してくれました。

ものを売り買いするだけの場所じゃないからこそ、

さまざまな状況で人と人の間に立ったりして、人が集まる場所を維持していくって、

とても大変なことですよね。

でも、一緒に時間を過ごしていく中で、何か課題やトラブルがあったとしても、

一人の力量では足りないことがあったとしても、

それをみんなでどうにかしようと知恵を出し合い、支え合って困難に立ち向かう力を育んでいくことの方が

よっぽど大事なことだと思うんです。

そういった意味では、なんだか共同売店と公民館って、よく似ているところがありますよね。

#公民館 #共同売店