那覇市中央公民館に行ってきました
比嘉徳広さん(那覇市中央公民館/主幹)
当時の子供が今、同僚
もう、30年も前ですが、県外交流の事業で、盛岡に子供達を連れて、
合宿に行ったんですね。そのときにいた子供たちの1人が、南さん。
今、彼は、繁多川公民館の館長として、同じ畑の同僚として働いている。
なんだか、とても嬉しいことですよね。
那覇市には、市の直営の公民館が5つ。
指定管理の公民館が2つ。
合計、7つの公民館があります。
私自身、いろんな公民館の館長や学校教育にも携わりながら、
今は、主幹という役職です。
これまでの経験を活かして、館長の仕事を支える役回りです。
公民館というのは不思議な場所
学校教育は、あくまでも子供が中心にあり、
そんな子供達の学びのサポートを周囲の大人なたちがする、
というものですが、
社会教育は、子供も大人も利用者を中心に、
やりたいことをやりながら、地域を活性化し、
また自分自身を活性化することでもありますよね。
公民館というのは、不思議な場所で、
自治会の会長さんが公民館事務室で普通に座っている。
そんな中で、青年会や自治会の地域の行事にもお招きいただいて、
一緒に地域をつくっていっていると、みんなで思える時は、
公民館で働いていてよかったと思います。
市役所での仕事は貧困対策など、命に直結していく仕事も多いんです。
なので、極端にいえば、公民館はなくても生きていけるんです。
でも、行政組織化すると、数値では計りづらい、
その地域や住民の雰囲気を肌で感じる貴重な場所でもあります。
なので、地域の生の情報に触れながら、
問題を提起し、機会を提供していていくことが大切ですよね。
中央公民館の目の前の公園が廃れてきているので、
地元の方々のボトムアップ的なパワーで、
今は花を植えたりもしていますが、
行政からのトップダウン的なものと、
地元からのボトムアップ的なものとのバランスはいつも意識しています。
時間があったら遊びにおいで
よく言われますが、公民館は、
つなぐ・つどう・まなぶ場所です。
時間があったら遊びにおいでよ、と思います。
何かしら、きっといろんな発見が生まれるはずです。
公務員にとっては貴重な場所?
市民のために役に立ちたい。
そんな気持ちが、形になって見ることができるのが
公民館だよ、と言いたいですね。
ローテーションも多い、役所の仕事では、
そういう手応えを得られる場所は、案外貴重なはずです。
大浜賢周さん(那覇市中央公民館/公民館主事)
公務員として初めての仕事が公民館
まだ、市役所で働き初めて2年目です。
就職活動の時に、地域ボランティアをしていたことをアピールしていたからでしょうか、
公民館に配属されました。
同期とも離れて、離れ小島みたいな公民館で働くことになりましたが、
とてもアットホームな環境で、居心地が良いです。
ギスギスしてないんです。
予算の計画や執行をしたり、調査をしたり、
館の施設の予約や講座の運営をしたりと、
公民館主事の仕事は幅が広いです。
やっぱり役に立ちたい
公民館は誰でも気軽に使用できる場所。
そんな中で、やっぱり地域の方から頼りにされる時には、
働いてよかったなと思います。
今は、読み聞かせの講座の対応をしていますが、
学校や保育園との繋がりができるのも嬉しいです。
照屋満さん(那覇市中央公民館/館長)
一つの部署にとどまらないから、できること
これまで市民スポーツ課、こどもみらい課、納税課、市民協働課など様々な部署を転々としてきて、
今の館長の役職に着任しました。
まあ、それが公務員のキャリアな訳ですが、一つの部署にとどまらないので、
一つのジャンルのノウハウを蓄積することは難しいかもしれません。
でも、いろんな部署を渡り歩いてきたらこそ、構築できているネットワークもあります。
だから、公民館で自主的に市民が何か講座をしたいといった要望があった時に、
そんなネットワークを総動員して、実現できるようにできたりもするのかなと思います。
やっぱり市民を幸せにするために働いていますから。
それぞれのやり方で
でも、そのためにはそれぞれのやり方でやっていったらいいですよね。
幸せを作るための方法はそれぞれですから。
公民館は、何かやりたいことがあったら、挑戦して、何かと繋がれる場所ですし。
これから公民館で働くことになるであろう方にも、
ぜひ公民館を楽しんでもらいたいです。
いろんな出会いがありますし、それが仕事にも繋がるはずです。
糸洲誠悦さん(那覇市中央公民館/公民館主任主事)
市民と一緒に口ずさみたくなる
市民の方々が、私の職場である公民館のホールで、
コーラス講座などをやっていると、
ついつい一緒に口ずさみたくなります。
もうドアも開け拡げて、歌声が広がる方がいいなと思うくらいに。
楽しみを自分たちでつくる
わたし自身、歌を習っているんです。実は。
もちろん仕事は仕事として、ちゃんとやりたいと思いますが、
そもそも公民館は、自分たちで楽しむ場所ですよね。
自分たちで楽しみをつくる場所といってもいいかもしれません。
利用者も働く私たちも、一緒にそんな喜びを産んでいきたいです。
川間佳子さん(那覇市中央公民館/社会教育指導員)
声をかける
普段は、講座の企画運営、学校等他機関への出張活動をしながら、
あとはやっぱり公民館での市民の方々への声がけを大切にしています。
何か困ってることないかな、できることないかなと思いながら、話しかけていきますね。
講座は、ずつと家庭教育学級を担当しています。
主に、不登校の子供をもつ保護者の方や関心を持つ方々を対象としたものです。
子供達へのケアももちろん必要ですし、保護者の方への支援も重要なのです。
指導員ってちょっとね
とはいえ、今肩書きに「指導員」ってついていますけど、
どうも居心地がよくなくって、指導というところが。。。
もう普通にスタッフとか職員でいいですよね。
公民館って、やっぱり学校ではできないことをする場所だと思うので、
指導とかでなく、学校教育にはない学びをコーディネートしていきたいです。
地域の課題を感じながら、学ぶ意欲が湧いてきたりすることもありますよね。
自作のコミュニティ
思い返せば、わたしは茨城県のつくば市で子育てしていた時期がありまして、
なかなか日々の相談や息抜きができる仲間がいなくて孤立感あったんです。
いろんな人を誘って、サークルというかコミュニティを作っていたんです。
それはずっと継続していて、
沖縄に戻ってきた今も、たまに仲間のいるつくばにいっています。
沖縄だと、「もあい」といって、
人が助け合ったり、集まったりするための仕組みがありますが、
そんな感じでしょうか。
そんな自作のコミュニティづくりをずっとしてきたのが、
今の仕事の原体験だと思います。
外間きよえさん(那覇市中央公民館/社会教育指導員)
地域と特色が反映される
もともとは隣の浦添市の公民館で働いていましたが、
最近、ここにうつってきました。
やっぱり、地域によって特色がありますよね。
那覇市は大きい場所なので、浦添ほどの人間関係の濃密さは感じずらいかもしれませんが、
この規模だからできることもあるような気もしています。
一緒に成長できた時は嬉しい
市民の方が自発的に学んで、それを伴走しながら、
自分も一緒に成長できたと思える時って、
この仕事をしていてよかったと思います。
それと同時に、自分が楽しもうとしていることも大切と思います。
その楽しむ姿勢が、利用者の方への安心感も含めて、
楽しい生活のための呼び水にもなると思うのです。
楽しんでいる人たちが背中を見せ合える場所。
公民館がそんな風になったらいいですよね。
行政と市民の間
この仕事は、行政と市民の間にたつもの。
そんな風に立って行けたら良いですが、
やっぱり必要な人に必要なことが届かない、
というジレンマもあります。
なので、公民館に人を呼ぶだけでなく、
公民館から出て会いに行くといったことも含めて、
いろんな挑戦をしていきたいです。